まだ肌寒いものの日差しからチリへの春の訪れを感じています。
先週末からピトを訪ねていました。CHOCOLAINOTシャツのNEWデザインの打ち合わせです。こんなサボテンとその先に見える波を見ながら「アレを入れよう!」「いや、コレがあった方がオモシロイと思うよ!」等とイロイロな話ををしています。訪れるたびに進化していくピト。来春にはゴキゲンな作品を紹介できるはずです!

南米チリを中心とした旅の記録、南米のアーティストや職人達との仕事を紹介していきます。 CHOCOLATINO BLOG

Anerに新作を描いてもらっていますので少しご紹介を。
こんな感じでどうですか?
Filete!!
アネルは先住民マプチェが多く住むチリ中南部ヴィジャリカ出身。ヴィジャリカは森に囲まれた緑豊かな湖のある町です。アネルは湖や森、空、そこに暮らす生 き物達を毎日見つ め、湖が怒った時の波の表情や、冬の雨、春の雨…祖先が代 々見続けてきた自然や生き物達を描いています。小さな頃から落書きばかりしていたのですが、本格的に色彩、絵画、イラスト、グラフィックデザインを学び アーティストとしての活動をスタートしました。現在は広告やグラフィックデザインに加え、アーティスト集団アラピンタの一員として各都市の後援による壁画等のストリー トアート活動でも知られています。全ての作品に大昔の祖先から受け継がれた自然への敬意が込められています。


そして、彼のアトリエはNGENといいます。
NGENとは?
南米のマプチェ語のNGENとは、自然界の場所や現象、そして自然そのものに宿るエネルギーや精霊のことを表しています。マプチェの考えてはで自然界の全てのモノコトに魂やエネルギーが宿ると考えられているそうです。例えば、森や湖、山、草花、そこで暮らす生物全てにそれぞれNGENが存在し、彼らは常にNGENのエネルギーを感じながら生活しているというワケ。

夕方になると仲間は次々とヒッチハイクで車をつかまえて街へ帰っていきます。
「チャオ、アミーゴ!」
静かになった夕暮れから
CHOOCOLATINO邸は食事の準備や風呂等の寝るまでの仕度を済ませないといけません。
電気がなく外は真っ暗になるのでまずは風呂から。
風呂は海岸の入り江にある岩場の水溜まりにいつも浸かっていました。
ただココん家のジャグジーは南極からの海流のせいでキンキンに冷たく数秒浸かっているのが限界でした。それでも風呂上がりの爽快感を味わうために唇をムラサキ色に光らせながら毎日入浴していました。でも、この海流のおかげで時には写真のような南極方面からの先客のアミーゴが入っている事がありました。
なんだかんだつい長居してしまう氷風呂。
風呂上がりはビールというよりもウォッカを飲みたい感じ。。

静かな朝が終わりお昼頃になると、徐々に仲間が集まり賑やかになってきます。
みんな必ず「朝の波はどうだった?」と聞いてきます。
返事は必ず「朝が今までで一番よかった、今までサーフィンしてきた中で一番かも!」
・・・・・マジかよCHOCOLATINO
みんなが悔しがる表情を見るのが楽しみでした。また実際ほとんど朝の波が良かったように思います。
午後はローカル達のセッションになります。みんな悔しさをこらえながら海へ走って行きます。良い波の時は一緒に入り、そうでもない時は丘の上でマテ茶を飲みながらみんなの波乗りを眺め、彼らの荷物を預かっていました。周辺には人も建物も何もなかったので、着替えと荷物をCHOCOLATINO邸で引き受けていたのでした。海の家みたいな感じです。
当時もチリや南米各地からマニアックなサーファーが訪れていたのでイロイロな人に出会っていました。
なので今でも覚えていて声をかけてくれる人が多いのですが、
アミーゴ・・・「Oh、CHOCOLATINO!ホラあの時のオレだよオレ!!」
CHOCOLATINO・・・「アァ、あの時の(・・誰だっけ??)!!」
話を合わせつつラテンの勢いで乗り切ります。。。

朝起きると目の前は海。
やや肌寒いのですがひとりで海を眺めながら朝食を食べるのが毎日の日課になりました。
海面に霧がかかり、その奥から波の割れる重くて力強い音が聞こえてきます。そして霧の向こうからラインナップされた波が次々と押し寄せ目の前に迫ってきます!風もなくサーフィンするには最高のコンディションですがサーファーはいません。当時は、朝から海に入る習慣があまりなかったようで、午前中は海にほとんど人がいませんでした。南極からの海流で海水が一年中冷たいのと夜型の生活をしている人が多かったので、朝からサーフィンしようという意識はあまりなかったようです。また、いつでも海が空いているからわざわざ朝入らなくてもねー、というゆとりのある時代でもありました。
そうなると、毎朝海にいるのは漁師のマルソーおじさんとCHOCOLATINO二人だけでした。マルソーおじさんは岩場の先端から網を投げ獲物を狙い、浅瀬では仕掛けを持ち込んで海に潜っています。自分はその沖で波に乗っているわけですが、良い波に乗った時の証人がマルソーおじさんだけだったので、
「さっきの波どうだった??」
「あの波はヤバかったね、カミカゼ・アミーゴ!オレも大漁なんだ見ろよこのペスカード(魚)♪」
などと陸に戻るとお互いの成果を話し合ったものです。この時もまだほとんどスペイン語は理解していませんでしたが、理解したつもりにはなっていました。。。
当時は、本当に人がいなかったのでお互いの事を良く覚えています。今でもオジさんと会うとあの時の話になります。最近は、マルソーおじさんの息子が遂にサーフィンをはじめてかなり夢中になっているとか。マルソーJr.も交えた三人のセッションが待ち遠しくなってきました。

借りた小屋は裸電球と小さなベッドがあるだけ。
水道は母屋のタンクから長いホースが繋がっていたのですが、本当に必要な時だけ使う程度の量しか出ませんでした。もちろんトイレもありません。壁は石を積み上げて作ってあるだけなので、スキマ風がかなり吹き込んできて冬の冷たい風が身に染みます。日が沈む頃にはみんな帰ってしまい、辺りは急に静かになり波音とCHOCOLATINOの呼吸だけが聞こえてきます。
それでも、毎晩ワクワクしていました。暗くなると星空がギラギラ輝きはじめ、流れ星がザーザー流れまくり、見ていて全く飽きる事がありません。寒くて長時間外にいることができませんが、星チェックが毎晩の日課になっていました。そして何より、次の日の波乗りが待ち遠しく楽しみで仕方ありませんでした。そんなアレコレであっという間に寝る時間になり。。。
ただ、「ガルガルッ(怒)」と野良犬の雄叫びが聞こえると、ちょっとアセります。。。

海の外でよく遊んでいた友達にトーニョ君がいました。
トーニョ君ははヒッチハイクで行くサーフスポットの目の前に住んでいました。当時、そのポイントの丘の上周辺数キロの土地は彼の仕事のボスが所有している私有地で、彼らの家以外に建物がほとんどなく家の周りの景色は海と空&自生するサボテン・・とても静かで神秘的な場所でした。ある日トーニョ君とボスを交えて話していたときの事、「ちょうど海の真ん前に小屋があるから、あの小屋好きなだけ使っていいヨ、アミーゴだからッ!」と嬉しいオファー!人がたくさん集まる安宿での生活も楽しいのですが、よりディープに追求したかったCHOCOLATINOには最高のお誘いでした。「明日から来ます!グラシアス!」とその場で即決、新生活が始ったのです。